転職活動

採用面接の際に人事担当者が何を見ているのか解説します

「面接は苦手だ」

面接に関して得意な人はいないと思います。私は非常に苦手です。

就職活動を行った際には何社も面接で落ちています。実際の働きぶりを見てないのに何でジャッジできるのかと疑問も感じたことがありました。

では、人事担当者は面接を通じてどこを見ているのでしょうか。新卒採用も中途採用の面接時にも人事担当者が着目しているポイントがあります。

私自身は100社の人事担当者へのインタビュー経験があります。自分自身が面接官だった経験があります。キャリアカウンセラー資格を取るために勉強をし、知識も備えています。そういった背景のなかで、人事が共通して面接で見ているポイントが3つを紹介します。ニュアンスは多少異なりますが、どの方もだいたい一緒です。今回はその点を分かりやすく解説します。重ねて、面接時に気を付けるマナーも紹介しますね。

こんな方におすすめ

  • 面接に苦手意識を持っている方
  • そもそも面接ってなんでやるのと疑問に思っている方
  • 就職・転職の面接を控えている方

面接とは何かを紐解きながら、人事担当者が面接の際に見ているポイントに関してお話します。

対峙する相手が何を考えているかわかれば、おのずと焦らずにコミュニケーションができるようになると思いますよ。

 

採用活動における面接とは何か

宇宙兄弟」という漫画をご存じでしょうか。そのタイトル通り主人公が宇宙飛行士になる過程の物語です。その1シーンに宇宙飛行士を目指す受検者が共同生活し、その様子を試験官がモニタリングする様子が描かれています。ほんとうはそのくらいやらないと人の性格はわかりません。


面接の役割

その人が採用するに値するのか、自社にマッチングするのか判断するためには、面接だけでは不十分で、見極めのためには寝食含め行動を共にするくらいのレベルが必要です。それが理想ではあるのですが、マルチタスクを行っている企業人事にそんな余裕はありません。短い時間が採用することが求められています。

また、面接は万能ではありません。一説には面接でひととなりを見抜けるのは30%程度と言われています。

それではなぜ面接をするのでしょうか。

読解力や計算力を測りたければ、SPIやGAB(SHLテスト)などの試験を実施することもできます。資格であれば免許の提示を求めればよいですし、エゴサーチをかければSNSの情報からプライベートの姿や交流関係も浮き彫りにすることができます。それだけでは不足なのでしょうか。

社会性と関係性が大切な指標

現在のような情報化社会でも面接にこだわる理由のひとつは、私たちが「社会性」と「関係性」を重んじてビジネスをしているからと言えます。実際に会って、「人」として自社に向かえ入れても大丈夫なのか確認しているにほかなりません。どんなに能力や実績を持ち合わせ、容姿端麗だったとしても、人事担当者が自社にとって「リスク」だ、合わないと判断すれば、面接は落ちます。

また「社会性」「関係性」からブレイクダウンして考えると短い時間で自分は何者か伝えられる「プレゼン能力」は見られていると言えます。知らない環境下でも自分は何者か伝えて、他者と円滑なコミュニケーションがとれる人物か判断したいと思っています。

前置きが長くなりましたがそういった前提のもと面接が実施されています。

面接官が見ている3つのポイント

経験と実績

1つ目は、その人物の経験と実績です。新卒の採用面接であれば「ガクチカ」が該当します。今までの人生のなかで何をしてきて、どんな成果を得たのか知りたいと思っています。中途採用の面接であれば「有能であるか」知るために前職での仕事内容と成績を詳しく教えて欲しいと考えています。

面接を受ける側(求職者)は、短時間で自身の経験や仕事内容の詳細を伝えることが求められます。

その際は「状況」⇒「課題」⇒「行動」⇒「結果」の順番で説明することをおすすめします。物語で説明されると面接官は話を聞きやすくなります。

特に重要視されているのが「課題に対して、あなたはどんな行動をしたのか」という点です。仕事の規模や結果より「あなたは実行した際にどんな心理状況でどう判断したか」など その人らしさを見ようとしています。

行動の再現性

経験や実績がわかってくると次に「この人はウチに入社して、活躍できるか?」という点で見ていきます。コンピテンシーという行動特性を社内調査し、ウチのハイパフォーマーだったこういう風に行動するなど言語化している会社もあります。

違う環境下でも同じように持ち味を生かして成果を上げられるかチェックをします。面接官はその気持ちを質問という形で表現します。

「あなたの人生のなかで困難なことは何でしたか?またそれをどう乗り越えましたか?」

「〇〇といったシーンを思い浮かべてください。あなたならどう解決しますか?」

「自社の製品にAというツールがあります。設定はお任せしますので、いまから私をクライアントだと思ってプレゼンテーションしてみてください」

上記のような問いかけをされるケースがあります。面接を受ける側(求職者)の準備としては、企業の情報をたくさん集め、自分がその仕事をするのであればこういう風に対応するななど妄想でもよいので、シミュレーションすることをお勧めします。「もしも私が〇〇の社員だった」というドラマを頭の中で描いてみてください。

社内の誰かに似ているか

経験・実績と再現性も申し分ないと判断できれば、最後はマッチングを見積もっていきます。ウチに合いそうか、定着しそうかという点です。

組織風土という言葉もありますが、多くの人事はそれを言葉で説明することができません。抽象度が高いからです。

代わりに全社員の顔やキャラを思い浮かべながら、「A君ぽい」「Bさんぽい」と誰かに似ているか探していきます。最後は非常に人間らしいのですが、感覚や感性の部分を働かしてジャッジをしていきます。

面接を受ける側(求職者)が人事から「〇〇部署で成果を上げているのあいつっぽいな」と評価を受ければウチに合いそうというお墨付きに近づきます。誰かに似ているということは、愛着のある社員に近く、自社に合うという判断となるのです。

最低限のマナーは必要

TPOという言葉があるように最低限のマナーはどんな業界を受検するにしても必要です。現在はゆるい業界もあるかもしれませんが、人事は服装や振舞いからネガティブチェックをしています。

過去私も赤いメガネ、黒いストライプのはいった派手シャツで面接にのぞみ、カバンをドンと自分の席の横に置き、面接官の反感を買ったことがあります。社会人として最低限のマナーや服装は必要です。髪はちゃんと黒染めして、紺のジャケットに白地のシャツで無難にキメたほうが良いです。お洒落で競っているわけではありませんので。

さいごに

面接に正解はありません。

ですが、少なくともここに書いたポイントを整理することは、今後自身のキャリアにおいて役立つと思いますので、参考にしてみてください。

面接以前に自己分析のやり方がわからないという場合は以下の記事を参考にしてもよいかもしれません。

※自己分析に関しての記事

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スキ・キライでやる自己分析のススメ

今回は「自己分析」をテーマにお話をしていきます。私はかつて「自己分析」をなぜやるの理解できませんでした。「新卒採用なんて所詮ポテンシャル採用だからやって意味がないのでは?」疑問を感じていました。
ですが、やってみると意外と味わい深く、効果があるのです。就活本でよくやる「自分を客観的に判断できるデータを準備する」ということはしません。100%主観です。あなたのことをあなたに訊ねていきます。

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余談ですが、人事の方と話すと「だいたい10分くらい話すとアリかナシかわかるよ」「目を見ればヤバい奴はわかる」といった動物的発言をされる方が多いです。

人事の多くはCDA(キャリアカウンセラー)資格を持っています。キャリアカウンセリングの大前提は傾聴です。「他者のことは絶対に100%はわからないので、興味関心を持って全力で耳を傾けます」そういった姿勢で臨みます。10分で人を判断することはNGとされています。

ただし、短期間で採用しないといけない事情や、人と会ってジャッジをするスキルが研ぎ澄まされると「危ない」と感じると瞬間でNGを出す癖がついてしまうようです。

是非面接を受ける側は、人事のネガティブジャッジを受けないようにしっかりと自分のキャリアを棚卸し、企業や自身の情報を整理することも大切な行動といえます。

皆さんの就職・転職活動が成功することを願っています。

また会いましょう。

 

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参考失敗しない転職。辞める前に絶対にやるべき3つのこと

私は4回転職をしています。同年代でも多いと思います。しかし、私自身はひとつの会社で勤め上げたいと考えていました。

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